第29回日本近代仏教史研究会研究大会プログラム

プログラムのPDFは、→こちら
◆日時 2021年10月2日(土) 9:10~17:50
◆開催方式 オンラインでの開催(ZOOMを利用)
※ 参加用URLは開催前日の正午までメールにて参加申込者に連絡いたします。
午前の部 第1部会
9:10-9:40
深田愛乃(慶應義塾大学大学院)
宮沢賢治の日蓮主義「受容」─『摂折御文/僧俗御判』の分析を通して
9:45-10:15
市川健志郎(東北大学大学院)
本多日生の修養思想
10:20-10:50
上野庸平(上智大学大学院)
1930年代のマダガスカルにおける仏教言説
10:55-11:25
呉佩遥(東北大学大学院)
明治中期における仏教改良の潮流と「信仰」─仏教の「滅亡」をめぐる一論争に着目して
11:30-12:00
長谷川琢哉(東洋大学)
井上円了と仏教公認教運動─仏教改良という視点から
午前の部 第2部会
9:10-9:40
山口陽子(東北大学大学院)
大正期における民力涵養と加藤咄堂
9:45-10:15
栗本眞好
青年期の安藤正純
10:20-10:50
井川裕覚(上智大学)
大正期における仏教社会事業と教育の接近─長谷川良信による女子教育への展開
10:55-11:25
栗山はるな(神戸女子大学)
和辻哲郎における「倫理」と「宗教」
11:30-12:00
韓相允(東北大学大学院)
密教と現代─宮坂宥勝の空海論を中心として
12:00-13:00  休憩
午後の部
13:00-13:30
川邉雄大(日本文化大学)
日清戦争後の東本願寺による中国布教および教育活動について─北方心泉を例として
13:35-14:05
坂井田夕起子(愛知大学)
抗日戦争と中国人僧侶─日本軍占領地における大醒の護法について
14:10-14:40
守屋友江(南山宗教文化研究所)
ハワイ日系仏教寺院所蔵の仏教文化財調査─パンデミック下での研究と可能性
14:40-15:00  休憩
15:00-17:40  パネルセッション「表現された聖と俗─近代仏教とメディア」
17:40-17:50  閉会の辞(日本近代仏教史研究会会長/大谷大学・福島栄寿)


【パネルセッション  表現された聖と俗―近代仏教とメディア】
15:00~17:40
君島彩子(日本学術振興会)
近代日本画に描かれた仏教─仏教表象における身体表現の性差
大澤絢子(日本学術振興会)
演じられた教祖─福地桜痴『日蓮記』に見る日蓮歌舞伎の近代
Yulia BURENINA(大阪大学)
日蓮主義という用語について─造語背景・使用例・意味的変化
コメンテーター: Micah AUERBACK(ミシガン大学)
司会: 大谷栄一(佛教大学)
本パネルセッションは、近代日本で表現された仏教をテーマとし、芸術・表象論との接合、言説研究とマテリアル研究の架橋などの視点から、仏教にとっての近代の意味を捉え直す試みである。
君島報告では、日本画における仏教的主題の変容について検討を行う。明治20年代に西洋から輸入された美術制度や美術概念を取り入れ、天皇制国家を基盤に形成された日本画は、大正・昭和初期の皇国感情を滋養としながら発展した。日本画が発展するなかで、仏教的主題における身体表現では明確に性差が表現されるようになった。本報告では画家の作風に注視しつつ、仏教的主題における同時代性を示す。
大澤報告では、脚本・役者・舞台・観客という演劇空間において、教祖が演じられる意義を考察する。本報告では、日蓮を題材とした歌舞伎(日蓮歌舞伎)の近世における展開を概観した上で、幕臣出身の元ジャーナリストで劇作家の福地桜痴(1841-1906)脚本の『日蓮記』(1894年)における日蓮像の近代性を検証する。報告を通して西洋演劇の影響を受けた演劇空間で演じられた日蓮と、その「豪傑さ」の実態を明らかにし、日蓮像における近世から近代への移行と断絶を検討する。
最後にブレニナ報告では、戦後に始まった日蓮主義研究の分析概念(記述概念)としてではなく、戦前の当事者の言説における用語として日蓮主義の分析を行う。とりわけ造語当初の背景やその後の使用例に注目しつつ、次第に様々な意味が付加されていくプロセスを追い、日蓮主義という用語が、当初から首尾一貫した意味を持っていなかったことを明らかにする。また、日蓮主義と日蓮像の構築およびメディアとの関連について言及する。
コメンテーターには、日本仏教における教祖像の展開に関して多くの業績を発表しているマイカ・アワーバック氏を招き、様々な方向に開かれた議論の場としたい。
参加申込について
9月18日までに下記のフォームから参加をお申し込み下さい。
【↓すでに会員で、大会への参加のみを希望する場合】
会員参加希望者用 参加申込フォーム 締め切りました
【↓非会員で、大会への参加を希望する場合】
非会員参加希望者用 参加申込フォーム 締め切りました
※会員、非会員共に今回の研究大会の参加費は無料です。
問い合わせ先:大会実行委員会[taikai29th@mjbh.jp]
大会委員長:Orion KLAUTAU(東北大学)